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ウィンザー物語 スモールブロック乗せ換えレポート 

「コンロッド折れても、心は折れず!」

 

 

 

 

 

サーキット走行でエンジンブロー

 

FE390との突然のお別れにより

3回目のエンジン載せ替えを行うことになりました。

 

毎年出場している8月のSCAJロードレースに向けて

何とか復活しなければなりません!

 

もう一度、FEのブロックとヘッドを探して載せれば

スムーズに復活できる事は解っていましたが、

どうせならサーキット寄りにマシンを作り直してみたいと思い

新たなプロジェクトに乗り出す事にしました。

 

Don't give up !

 

 

 

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2018年5月中旬

エンジン選び

 

まずはエンジンを選ばなくてはなりません。

 

候補に挙げたのは351Wをストローカーした427Wと

302Wをストローカーした347W

本気のチューニングエンジンは、金銭的に無理。

良いものを挙げればキリがないので除外して話を進めます。

 

 

フォードレーシングの427(新品ブロックで流石に高いです)

 

351ベースは302より重くデッキの高さも少し高め

ドラッグレースやストレートの長いサーキットには向いているのと

4ボルトメインが存在し耐久力に分がある感じ

なにしろ427という数字がマニア心をくすぐります。

 

 

 

 

エーデルブロックの347(新品ブロックでこれも高いです)

 

302ベースは351よりやや低重心な分

オートクロスやショートコースで振り回すの向いている感じ

小さくても500馬力オーバーまでパワーを出している物も存在します。

 

私のコンセプトは「街乗りと草レースを楽しめる車」

パワーはありすぎても持て余しますし、エンジン特性はあれど

古いシャーシで同じ馬力なら軽い方が有利と勝手に考えています。

レースと言ってもショートコースがメインです。

結果、302ベースの347が良いとの結論に達しました。

 

国内で302ブロックから作り上げるにはコストがかかりすぎますので

それなりのメーカーのクレートモーターをアメリカから輸入することに決定。

 

なぜメーカー物かというと、あり合わせでのパーツで組まれたり、

組み込まれているパーツの詳細やスペックが不明瞭なのが嫌だからです。

 

メーカー物には新品ブロックと中古ブロックがあり価格が倍ほど違います。

 

ATK製の347とブループリント製の347

 (中古ブロックベースで安いです。)

 

 

中古とはいえダメージ検査済みのブロックを使用しているようです。

ヘッドやカムのスペック、圧縮比なども似たり寄ったりだったので

予算に余裕がない私は迷わず中古ブロックベースを選択。

 

 

 

 

 

 

 

 

キャブやインマニ、デスビなどは自分で選びたかった為、補器類無しの

ロングブロックをオーダーしました。

 

 

 

 

 

2018年5月下旬

最初のパーツが到着

 

 

第1弾は、ベルト回りの部品です。

★ ブラックのプーリーキット&ブラケット

★ 8リブベルト×2

★ ドライバー側アウトレットのウオーターポンプ

★ ハーモニックバランサー EX28oz

★黒いオルタネーター 100Amp

 

プーリー周りは、補器類の出面(オフセット)が狂うと

スペーサーやアダプタ―を使って調整しなければならず結構面倒です。

合わないとまたアメリカ経由でオーダーになって大変なので

今回は、プーリキットと見本通りの部品で一括して買うことにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回のパーツは、 『 CVF Racing 』 でオーダー。

前回の乗せ換えの際にもお世話になりました。

 

他のメーカーでは出さない様な、ピンポイントで痒い所に手が届く

製品ラインナップで、私と相性の良いショップです。

発送までがとても早くて、熱い誠意を感じます。

 

 

 

 

 

2018年6月上旬

第2弾のパーツ到着

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サミットレーシングで注文した部品が到着しました。

第2弾は、インマニ、デスビ、アンプ、プラグコード、へダース、

クラッチ、ハーモニックバランサー、燃料ポンプなどドッサリ!

 

この辺りからお金のことはあえて計算しません・・・

無駄こそ宝「思い出しか残らない」のではなく、

残る思い出を作れる豊かな人生を送りましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Edelblock Performer RPM Air-Gap Intake Manifold 7521

1,500-6,500

お掃除が大変そうですが、ちょうどムレていたので

風通しの良いコレにしました?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

nWo が再流行すると睨んでデスビとアンプを黒にしました?

 

 

 

 

 

カーターのハイボリューム燃料ポンプ。カーターの前の大統領はフォード。

 

 

ACT クラッチキット ヘビーデューティー仕様ですがオーガニック素材。

馴染みの無いメーカーですが、何となく調子良さそうだったので購入。

 

 

 

予定では第3弾までで大体の部品が揃う予定。

既に家族から「邪魔だ」との声が上がっていますが

鉄のメンタルで跳ね返す日々となっております。

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最近の通販動向

 

SUMMIT RACING

サミットレーシング

 

パーツ検索が容易でサイズやスペックが調べやすいので重宝します。

カスタマーサービスも柔軟な対応で安定感があります。

サミットは問い合わせをしても、ちゃんと返事を返してくれます。

かなり簡単な回答になって帰ってきますが、それを理解の上

シンプルに聞けば、良いだけです。

注)あれもこれもはダメです。〇×回答に近いものがあります。

 

注文後にバックオーダーの日付を明記してくれます。

もし、バックオーダーで気持ちが切れても簡単にキャンセル出来、安心です。

 

 

MUSTANGS UNLIMITED

マスタングズアンリミテッド

 

ホームぺージがリニューアルしてから関連パーツの検索がやりづらくなりました。

ストックの情報が曖昧で、IN STOCKでも平気でバックオーダーになります。

 

無難なパーツ展開なので、部品の適合を外す確率は低いのですが、

製品情報が薄く、自分で調べ直すスキルが求められます。

 

カスタマーサービスはメールをちゃんと返してくれます。

たまにバックオーダーの詳細を連絡してくれる事もありますが、

連絡なしで延々待たされることもあるので、

そんな時は、自分から問い合わせる必要があります。

 

ここの弱点は、注文の時点で送料が判らないという点です。

しばらくしてからメールで連絡が来て、そこで送料と運送会社を選んで

返信する必要があります。この連絡まで結構な日数待たされます。

 

納期を問い合わせれば詳しく教えてくれますし、キャンセル対応も可能ですが、

ノンビリ屋さんのアメリカンな印象は否めません。

 

 

CJ Pony Parts

シージェーポニーパーツ

 

マスタングとBIG3のトラックという割り切ったパーツ屋です。

最近やたらと日本との取引に前向きな気がします。

 

ファーストシッピングを謳っているだけあって確かに発送までが早いです。

IN STOCKのパーツなら2日後には発送連絡が来ます。

急ぎならここが一番使いやすいと思います。

 

ホームページが賑やかな割に、パーツの検索がやりづらい印象です。

CJPonyのYouTube経由で部品を拾うこともできます。

むしろこっちの方が便利な気がします。

 

急ぎでマスタングズアンリミテッドがバックオーダーだったりすると

キャンセルしてCJ Ponyで再オーダーという技を使う事もあります。

 

 

 

 

 

 

2018年6月中旬

 

雨漏りとボデーの補修の予定でしたが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

フロントガラスを外して

 

ここが噂の雨漏り発生源!

腐りも無いし、思ったより酷くありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

あれれ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ムム!こっち側も

 

いつのまにやら本格的にブース入り・・・

磨かれて光ってますね!?

 

 

実は、車屋さんの申し出により、塗料の実験台になっていました。

 

元々下地が良くない状態でしたので、2年前にオールペンしたところに

傷みが出ており、ちゃんとやり直しているうちにエスカレートして

結果、結構本気のリペアになってしまいました(^-^

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2018年 6月下旬

 

エンジンが来日

 

 

 

 

成田空港に降り立ったエンジンが、通関を終えてトラックに積み込まれます。

 

板金も終わっていないし、パーツも揃っていません。

レースは8月です。ちょっと焦ってきました・・・

2018年7月上旬

第3弾のパーツが到着

 

 

 

オーダーから1か月以上経過してしまいましたが、ようやく到着。

 

実は、第2弾と同時にマスタングズアンリミテッドで注文していましたが、

バックオーダーに次ぐバックオーダーでメールのやり取りを繰り返し

結局、全部キャンセルしてサミットで注文し直してやっと到着となった訳です。

 

 

★ 主なパーツをご紹介 ★

 

Canton Oil Pan Kit Front Sump T-Pan 260/289/302 1965-1973

NEWエンジンがリアサンプなので、フロントサンプに変更。

たっぷり8クオート入ります。

内部に偏り防止のバッフル(扉構造)が仕込まれています。

ノーマルのパンより1cmちょっと低くなる予定。

重量があり、強度がありそうですが、結構重いです。

 

 

 

 

 

 

 

Ford Performance Parts Flywheels M-6375-A302B

 

ビレットスチール製 157-tooth External, 28 oz. imbalance 重さは25.000 lbs.

アルミの軽量フライホイールも試したいところですが、

街中の走行も想定し、軽すぎない程度の安全パイで様子を見ます。

 

 

 

Ford Performance Parts Bellhousings M-6392-R58

1982-95のスモールブロック用でT-5/TKOなどTOREMECに対応。

 

 

 

 

Powermaster XS Torque Starters 9503

エンジンスワップでネックになるのがスターターの大きさ。

へダースを入れるなら、できるだけ小さいものを使用します。

といいつつ、組んでみるまで判りませんけど・・・。

 

そんな訳で、ようやくエンジンに補器類を組み込める状態になりました。

 

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2018年7月中旬

 

エンジン搭載準備

 

 

 

 

BluePrintの347ciストローカーエンジン

 

ブロック

90年代の302のローラー仕様がベース。

2ボルトメイン

3.400" Stroke4.000" Bored .040" Over

※リアメインシールは1ピース

オイル漏れが定番なので1ピースになっていることが大切です。

 

ヘッド

BluePrintのアルミヘッド -HP9008
60cc chamber
2.02" intake/1.60" exhaust valves
190cc intake/65cc exhaust runners

​ロッカーアームはソリッド式

 

カムシャフト

Cam Type: Roller
.543 Intake .554 Exhaust
218 Intake / 226 Exhaust duration
@ .050 - 112 degree lobe separation

 

 

 

本当かウソかわかりませんが、ダイノテストの結果も同梱されてきました。

 

418HP 5700RPM / 434ft-lb 4600RPM

ストリートカーとしては、十分過激なパワーに思えますが、

まだ信用はしていません・・・。

 

 

Cantonのロードレースオイルパンが主張しまくっています。

総オイル量は9quart つまり8.5Lチョイ

これはオイル代もバカになりませんぞ!

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2018年7月下旬

★ レースまであと14日

 

エンジン搭載開始

 

各部のクリアランス確認のため中途半端に組んだ状態でエンジンを載せています。

 

 

無事に搭載。オイルパンのクリアランスも問題なさそうです。

 

プーリー回りはリブベルト式

ラジエーターとのクリアランスが厳しそうです。

場合によっては、電動ファン仕様になるかもしれません。

運転席側のへダースもギアボックスが邪魔になりそうでやや不安な感じがします。

 

一筋縄ではいかない気配が漂ってきました・・・。

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2018年 8月上旬

★ レースまであと10日

 

エンジンに火が入りました

 

 

オープンヘダーサウンドを響かせて元気よく始動した347エンジン。

クリアランスが不安材料だったリブベルトタイプのプーリーが無事取り付いたので

FEで使用していた真鍮製ラジエーターと鉄ファンを再使用する事が出来ました。

 

メーカーのHPによるとキャブは600cfmが推奨でしたが、

間に合わないので一旦750cfmをジェットを絞って再利用します。

 

2018年 8月上旬

★ レースまであと9日

 

クラッチレリーズ壊れる

 

 

 

 

 

 

 

エンジンがかかるようになりましたが、まだ動ける状態ではありません。

ミッションを載せてクラッチを切ったらレリーズが壊れてしまったのです。

レリーズの出面がクラッチスプリングまで届かず、ズッコケました。トホホ

 

すぐさまサミットにオーダー。

早めから準備したつもりでしたが、結局超ギリギリスケジュールに... 

 

まあ、そういうものです(笑)

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2018年8月中旬

★レースまであと4日

 

クラッチレリーズ到着

 

 

 

チルトンの6000シリーズ

MDLなどのTKOスワップを得意とするメーカーにも使われる

実績のあるレリーズです。私の知り合いの中でも多用されています。

これを組めば走れるはず・・・

 

ところが!

レリーズベアリングには、リテーナーというものが必要となる場合があります!

 

 

 

 

 

 

↑これが リテーナー!まさに天狗の鼻!

 

ミッションのインプットシャフトにスッポリかぶせてレリーズを入れます。

 

レースまであと数日...こんなのアメリカの通販でもバックオーダー物です。

絶対間に合いません。 

万事休す・・・心折れて布団に潜りかけましたが、

一応、ダメもとで某有名マッスル専門ショップに問い合わせたところ...

 

 

なんと!リテーナーの組まれたTKO600ごと貸してくださいました!

逆転満塁 延長Vゴールブ ザービーター ホールインワン グランドスラム!

ここ数日、レースに出られるか否かで仕事も手に付かず、

各方面の自動車工場に部品を運んだり、お願いをしに行ったりと走りまわり

ストレスで口内炎と下痢に苦しんでいましたが、全部吹き飛びました!

 

 

本当にありがとうございます。

心の底から感謝いたします。

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2018年8月中旬

★レースまであと3日

 

大急ぎで慣らし運転に出発!

 

 

久々の復活でやる気に満ち溢れているように見えます!もちろん気のせいです。

 

さあ遂に復活です!仕事は休みました。もう行くしかありません。

夜の間に走れるだけ走ります!

 

まずは腹ごしらえ。高速で2000回転付近で100キロほど走ってから

回転の上限を徐々に上げながらメリハリをつけて走る計画です。

 

 

小雨の中、首都圏を大回りするように圏央道で200キロほど走り

成田へ遠回りしながら千葉の市原あたりで一般道に降りました。

既に主に使用していた回転域では、エンジンの軽さが出てきています。

 

 

房総半島をアップダウンやストップアンドゴーを繰り返しながら勝浦市まで

 

 

遅い晩御飯を食べたら次の日の仕事が心配になってきました…。

ここから折り返し、ゲリラ豪雨や強風に鍛えられつつ

まったく同じ道をノンストップで帰りました。

 

500kmほど走りましたが、最後の方ではエンジンが軽く回るようになり

車を止めるときはアイドリングの勢いが別物に感じられるほどでした。

 

慣らし運転としては少ない走行でしたが、翌日仕事でもう走れません。

エンジンの変化が感じられましたし、これで本番に臨むしか無いのです。

潔く腹をくくりました。

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2018年8月中旬

★レースまであと1日

 

前日の準備

仕事をむりやり午前中で切り上げて、積載車をレンタルしに行きました。

 

 

リアル建売の我が家には停められないと思い込んでいましたが、為せば成る!

超ギリギリまで詰めまくって狭い自宅の駐車場に無理やり駐車。お尻出てない!?

 

 

前日恒例のゼッケンをフリーハンドで制作しペタリ。

 

BOSS風デカールとナンバーの融合をテーマにした

草レース間満載の怪しい出来栄え!

この時点で夜12時を回っています。早く寝なさい。

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2018年8月19日

★レース当日

 

1年ぶりにオープンヘダー炸裂!

 

 

レースも1日走り切り、水温安定・オイル漏れ無しでマシンは絶好調!

排気音がデカくてタイヤのスキール音など全く聞こえませんでした。

 

念のため6000RPM レブリミットにしておきましたが、

気が付いたらレブまで回していました。

 

しかし、まだFEとのフィーリングの違いに慣れず、攻め切れません・・・。

タイムもFEと同じくらいまでしか詰めることが出来ませんでした。

よく考えたらまだ慣らしで1回しか乗っていません。しょうがないのかな!?

 

 

皆様のおかげで無事に走ることが出来ました。

 

エンジンブローしてからレース出場まで、多くの方々に助けて頂き

本当にありがとうございます。

 

正直諦めかけましたが、何とかギリギリでレースに間に合うことが来ました。

初めに書いてあった通り、まさにDon't give up!でした。

​おしまい

 

 

 

 

と思いきや…

帰ってきてレンタカー屋の駐車場で車を降ろして帰ろうとしたら

何だかエンジンが吹けません。

レースを走って、積載車に載せて帰っただけなのに(・・?

 

    後日、スパークプラグが1本折れていたことが判明!

 

まさか7気筒で走って…(・・;)

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